サンライズ出雲で横浜から米子~大山寺へ――伯耆大山に登る その一 | 楽土慢遊

サンライズ出雲で横浜から米子~大山寺へ――伯耆大山に登る その一

所在地:
鳥取県大山町・琴浦町・江府町ほか
交 通:
JR山陰本線・米子駅→(大山寺行きバス54分)大山寺バス停→(徒歩約10分)夏山登山道登山口

2012年5月2日(水)~3日(木):小雨:横浜→米子→大山寺バス停→吉野旅館

■GWの後半に中国地方の最高峰、鳥取の伯耆大山に登る計画をたてた。今回は往復に寝台特急・サンライズ出雲を使うというお楽しみもある。一度は乗ってみたいと思っていたことももちろんあるが、横浜近辺から伯耆大山を目指すにはこの寝台特急が実に便利なのだ。

普通に新幹線を使うとすれば、まず新横浜まで行き、さらに岡山で伯備線に乗り換えて米子に行くことになる。しかも始発で出たとしても到着は12時過ぎになり、大山寺まで行くバスを13:30まで待たなければならない。空路を使えば9時前には米子に着くが、ずっと割高になるうえ、バスに乗る回数も増える。サンライズ出雲なら横浜から乗ってそのまま米子に行けて、9時過ぎに到着して、9:20のバスに乗れる。その日に大山に登ることも可能だ。

それで料金はというと、A寝台「シングルデラックス」からB寝台「シングル」「ソロ」「シングルツイン」「サンライズツイン」、そして寝台料金不要の「ノビノビ座席」までいろいろ寝台プランがあるのでそれによって変わる。そのなかで今回利用するのはシングルツイン。サンライズ号は2階建てだが、車輪の上のスペースにだけ2階建てではない天井の高い個室があり、上段に補助ベッドがついていて、2名でも利用できるようになっている。このシングルツインを利用しても、新幹線を使った場合より若干割高になるだけで、ほとんど変わらない。ならば乗り換えがいらないサンライズを使わない手はない。

ということで東京始発で、横浜を22:24に出るサンライズ号に乗り込んだ。米子に着くのは翌朝9:03で時間はたっぷりあり、すぐに寝たりはしない。部屋はすでに上下のベッドがセッティングされていて、そのままでは動きがとれないので、過ごしやすいかたちにする。上段の補助ベッドをたたみ、天井を高くする。下段のベッドのシーツをとり、真ん中の部分をはずして背もたれにし、たたまれたテーブルを引き上げる。これでベッドが向かい合わせのソファになる。

それでは夜の風景を眺めながらくつろぐことに。サンライズ号には車内販売はなく、ソフトドリンクの自販機があるだけなので、それなりに準備してこないとひもじい思いをする。今回は、ビールやワイン、チーズや乾き物のおつまみをあらかじめ買い込み、翌朝のためにおにぎりやソーセージも仕込んできた。スペースは狭いが、準備さえあればかなり楽しく過ごすことができる。

12時半をまわり、眠くなってきたので、ソファをベッドに戻し寝る準備をする。上段の窓は天井に向かってカーブしているので、天気がよければ星を眺めながら寝られる。本日は残念ながらときどき雨がぱらつく空模様だ。下段の窓は、早朝に到着した駅で外から丸見えになったりするので、カーテンをおろしておいたほうがいい。上の窓はその心配はない。コントロールパネルの目覚ましをセットし、眠りにつく。

5時半に起床し、着替えや洗面をすませ、軽く食事をとる。6:27分に岡山駅に到着。ここでサンライズ出雲とサンライズ瀬戸が切り離されるのでしばらく停車する。先に瀬戸が出発し、出雲は伯備線に入る。

天気予報でわかっていたことだが、本日も小雨がぱらつくあいにくの空模様。線路に沿って流れる川がだいぶ増水しているので、かなり雨が降っていたことがわかる。山を超えて山陰に入ると川が流れる方向がこれまでとは逆になる。

列車は遅れることもなく米子駅に到着。駅前は人影もまばらで、閑散としていた。9:20発のバスに乗るためにバス停に移動するが、山支度をしている人はほとんど見かけない。時間通りにやってきたバスに乗り込む人も少なく、ガラガラだった。そのバスは街中を走っているあいだは風景も見えたが、山が近づくにしたがって濃いガスに包まれてなにも見えなくなり、まるで雲のなかを走っているようだった。

1時間弱で大山寺バス停に到着。天候がよければ、本日の宿に必要のない荷物だけを預けて、すぐに登る予定だったが、予報で芳しくないことがわかっていたので、もうひとつの計画に変更し、大山寺周辺で信仰の山の痕跡をたどることにする。バス停の目の前にある大山情報館に行き、石の地蔵をめぐるマップがあるか尋ねてみた。職員の方が、昔そういうものがあったのを思い出し、どこかに連絡まで入れて、それを探し出してくれた。いただいた「大山僧兵コース案内図」は、昭和61年6月に作られた貴重なものだった。ありがたい。

その案内図を探しているあいだに、どちらからと尋ねられ、横浜からと答えると、「だいせん」って読めないでしょといわれた。まったくその通りで、筆者の地元の霊山といえば相模大山で、「おおやま」の読みが深く刻み込まれている。伯耆大山には大山寺(だいせんじ)があり、相模大山には大山寺(おおやまでら)があり、どちらも天狗と縁が深い。というよりも、天狗を通して繋がっている。相模大山に祀られた天狗は、もともとは伯耆大山の天狗だったといわれているからだ。情報館の職員の方もそんなことを話されていた。

本日泊まる山の宿・吉野旅館は、大山寺本道につづく御幸参道本通りの入口近く、バス停の目と鼻の先にある。その宿を訪ね、出てきたおばあちゃんに大きな荷物を預かってもらい、さっそく史跡と地蔵めぐりを始めることに。

伯耆大山に登る その二につづく)

Oisix(おいしっくす)

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