黒竜の滝と富士山とキノコと美しいブナ林――2007秋の丹沢・鍋割山 | 楽土慢遊

黒竜の滝と富士山とキノコと美しいブナ林――2007秋の丹沢・鍋割山

所在地:
[鍋割山] 神奈川県秦野市、松田町、山北町
交 通:
小田急線渋沢駅―(バス)→大倉バス停→登山口へ

2007年10月7日(日):晴れときどき曇り:横浜駅―(相鉄線)→海老名駅―(小田急線)→渋沢駅―(バス)→大倉バス停→黒竜の滝→二俣→後沢乗越→鍋割山山頂→小丸→大丸→金冷シ→花立山荘→堀山の家→見晴茶屋→大倉バス停→渋沢駅

■ 本日は、塔ノ岳の南の金冷シから南西→西に延びる鍋割山稜の西寄りに位置する鍋割山に登る。鍋割山にはいくつかコースがあるが、西山林道を行き、二俣、後沢乗越を経て山頂に至り、そこから小丸、大丸、金冷シへと山稜のブナ林を行き、大倉尾根を下る。

横浜駅から相鉄線と小田急線を乗り継いで渋沢駅に到着。バスで大倉バス停まで行く。バス停のそばには、トイレやどんぐりハウスという休憩所がある。そのトイレの上方には、表尾根の三ノ塔と二ノ塔が眺められる。

バス停から大倉屋の横の道に入り、その先に現れる道標にしたがって進んでいく。

途中で目にしたみかんの木。たくさん実をつけていた。

道端に置かれた奇妙な石塔。五輪塔のようではあるが、右のものは石燈籠の上部のように見えないこともない。案内板などはなかったような気がする。

どこか別の場所でも見かけた覚えがある「天社神」の石碑。「天神社」ではない。神奈川県に多く見られるもので、気になってはいるが、いまだによくわからない。

道標にしたがって車道から細い道に入ってしばらく行くと西山林道になる。

西山林道の途中に祀られている石像。なかなか気づかれないと思うが、右隅にも小さな石像が祀られている。

林道は遠回りするようにU字を描いて一ノ沢をわたる。その沢には石橋らしきものがかかっているが用途がよくわからない。

山を歩くとたくさんのキノコを目にするので、もっと知りたいと思うが、いまのところは思っているだけで前進していない。ということで、名前がわかるまで「本日のキノコ その一」としておく。

沢をわたり、その流れを見ながらU字を描く林道を進む。

そのU字の終点あたりに分岐の道標があり、二俣に向かうまえに林道を外れて左の道を下り、一ノ沢にかかる黒竜の滝を見物する。落差は15mで、さほど大きい滝ではないが、岩肌や周囲に漂う静謐な空気が気に入っている。

秦野市観光協会の公式サイトの黒竜の滝に関する観光スポット情報に面白い記述があった。

「名前の由来としては滝の近くに「黒竜さん」という祈祷師の庵があったためというのが有力です。
 明治の初めの頃、「黒竜さん」という祈祷師の庵のようなものがあり、山深いにもかかわらず、とても繁盛していて、大山さんや道了尊にも引けを取らなかったといわれています。
 現在、その跡すら残っていませんが、これはある嵐の晩に山が崩れて一挙に押しつぶされてしまったという説や「黒竜さん」も大山と同じく女人禁制でしたが、女の人が一人いたため、取り潰され火で焼かれたという説があります」

いまはそばに県民の森などがあり、かなり拓けてきているが、昔は伝説に相応しい独特の雰囲気を漂わせていたに違いない。

黒竜の滝から林道に戻り、尾関廣先生の胸像の前を通過し、二俣の分岐から勘七沢をわたり、林道を進む。

本沢の手前の広場に到着。鍋割山は眼前の峰の向こうに隠れている。

本沢をわたり、西山林道の終点までやって来る。そこには、山頂の鍋割山荘で使う水をつめたペットボトルが並び、体力とザックに余裕があるハイカーがボランティアで運んでいく。われわれもザックにペットボトルを詰め込んだ。ただし、習慣でいつものように昼食を用意してきてしまったので、腹の方に名物の鍋焼きうどんを詰め込む余裕はない。

本日のキノコ、その二。

ミズヒ沢をわたり、植林帯の登山道を登っていく。

栗ノ木洞からの道と合流する後沢乗越を過ぎ、急な尾根道をひらすら登っていく。

本日のキノコ、その三。

頂上手前の平坦な道にたどり着く。水ボッカでいいトレーニングになった。

山頂から眺める富士山。シルエットになって、雲にぽっかりと浮かぶ富士山も悪くない。

山頂から眺める雨山、檜岳、伊勢沢ノ頭と彼方の富士山。

緑に覆われた山頂とその向こうの平野部を眺める。

山頂の草原で用意してきた昼食をとり、しばらく休憩してから、鍋割山稜を金冷シへと向かう。

山稜の途中の展望所から丹沢主脈、白い線を描く箒杉沢や鍋割沢を眺める。

本日のキノコ その四。サルノコシカケ科のキノコだと思うが、そこから先が難しい。

本日のキノコ その五。

本日のキノコ その六。その五かその六のどちらかが、ときどき話題にのぼるツキヨタケではないかと思っているのだが、自信がない。

本日のキノコ・その七。倒木などに群生しているのをよく見る。これは「カワラタケ」で問題ないだろう。ガンを予防する成分を抽出したり、健康茶として利用されることもあるようだ。

本日のキノコ その八。

大丸付近のブナ林。このあたりには特にブナの大木が目立つ。「行者ヶ岳から塔ノ岳山頂、大倉尾根――2005秋の丹沢表尾根縦走 その二」で、山岸猛男の『丹沢 尊仏山荘物語』(山と渓谷社)を引用して書いたように、江戸時代になって東丹沢一帯が幕府の直轄地となり、大山と塔ノ岳を除いて入山が厳しく制限されてきたことと、鍋割山稜にブナ林が良好な状態で残っていることはおそらく無関係ではないだろう。

本日のキノコ・その九。傘の表面が木と同化していて模様がわからないが、「コフキサルノコシカケ」だと思う。寄生する木の種類によって色や形を変えるらしい。

ブナ林を抜けて、金冷シの分岐から大倉尾根を下る。

キノコばかりに注目したので、最後は花を。丹沢では比較的よく見かけるフジアザミ。富士山の周辺に多いことからこのように名づけられたという。

今回は、大倉尾根に入ってからは、フジアザミと上空を優雅に舞うハンググライダーの写真しか撮らなかった。花立山荘、堀山の家、駒止茶屋、見晴茶屋などを経由して大倉バス停に戻ったが、大倉尾根がどんな様子か確認したい方は、とりあえず以下のリンクを参照していただければと思う。

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