三徳荘に泊まり、夜明け前に出発する――乾徳山に登る その二 | 楽土慢遊

三徳荘に泊まり、夜明け前に出発する――乾徳山に登る その二

所在地:
山梨県山梨市
交 通:
JR塩山駅南口から乾徳山登山口経由西沢渓谷行のバスに乗り、乾徳山登山口(徳和)で下車

2012年9月15日(土)~16日(日):晴れ:三徳荘→乾徳山登山口→駒止→錦晶水→国師ヶ原→月見岩→扇平

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■(乾徳山に登る その一からのつづき)徳和の集落にある吉祥寺に参詣し、本日の宿である三徳荘にたどり着いたら、予想外の展開が待ち受けていた。実は三徳荘のおかみさんは大病を患ったあと静養している状態で、宿は営業していなかった。筆者が予約の電話を入れたときには、なぜかそのことを伝えそびれ、受けてしまったらしい。とりあえず、おかみさんが同じ集落にある別の宿、山吹荘に電話をしてくれたが、あいにくおかみさんが急な用件のために不在で対応できないとのことだった。

さてどうしたものか。三徳荘でも、お風呂にはいつでも入れるし、泊まることにも支障はないという。ならば問題は食事だ。徳和の集落にはスーパーもコンビニもないので、食料を仕入れることはできない。非常食は多目に持参しているが、それで腹を満たすのはちと寂しい。他に食事ができるところといえば、バス停の前にある帰雲亭だけ。貴重な食事処が閉まったら大変ということで、急いでそちらに向かう。

店に飛び込んで、事情を説明すると、おかみさんは、いつもだとこの時間にはすでにそばが終わっていることが多いが、今日はまだ二人前は残っているという。ふたりでそばと天ぷらのセットとビールをオーダーする。そばも野菜の天ぷらもとても美味かった。食事をしつつ、おかみさんと恵林寺や吉祥寺、武田信玄や勝頼の話をする。いろいろ地元ならではの話を聞けた。

三徳荘に戻り、おかみさんに食事をすませたことを伝える。安心されたようだ。明日は夜明け前に出る予定なので、予約の時点で朝食はおにぎりのお弁当にしてもらうことになっていたが、ごはんや梅干、漬物などはたんまりあるとのことなので、あとでこちらで準備することにした。部屋はどこでも好きなところへといわれたので、二階の角部屋で寝ることに。

山ではしばしば予想もしないことが起こり、それに対処するだけなので、こういう展開にも慣れてきているところがあり、貸切状態の部屋でくつろぐ。風呂に入り、弁当の準備をしようと台所に行ったら、気を使ったおかみさんがすでにたんまりおにぎりを作ってくれていた。申し訳ない。その場で精算をすます。だいぶおまけしていただいた。

翌朝は4:00前に起床。着替えて荷物をまとめ、4:30をまわったころに出発。空にはまだ星がまたたいている。写真は少しブレたが、どの星座かはおわかりになるだろう。

吉祥寺の前を通り、坂を下り、徳和川沿いの車道を進み、登山口に向かう。遠方の山の端がうっすら明るくなってきた。

乾徳山前宮を過ぎ、カーブを過ぎてしばらく進むと登山口にたどり着く。まだ薄暗い樹林のなかを登っていく。

上のほうでなにかがさごそ音がすると思ったら、鹿の親子だった。暗がりでとっさにシャッターを切ったので微妙にブレたが、親子がこちらを向いてきょとんとしているのがわかるだろう。

その先でも動物が道を横切ったが、あまりに素早くてなんだかわからなかった。鹿には見えなかったが…。駒止を通過する。

林道跡を横切り、岩がごろごろする斜面を登っていく。木立のあいだから明るい日差しが見えるようになる。天気はよさそうだ。

錦晶水の水場に到着。斜面を登り、だいぶ暑くなってきていたので、冷たい水が喉にしみた。

樹林を抜け、国師ヶ原に出ると視界が開ける。抜けるような青空に乾徳山が近くに見えてくる。

国師ヶ原から見た乾徳山の山頂。大岩が露出しているのがわかる。

下山道の迂回路と交わる十字路を過ぎ、再び樹林帯に入る。登山道のわきに転がる大岩の上に石像が立っている。そのいでたちからは、役小角のように見える。

扇平に出る手前で小休止。こういうときに食べるバナナは格別なのだが、今日はやばいと思うくらいにうまかった。

樹林を抜け、扇平に出ると、南と西の方向の展望が一気に開ける。南の方向には富士山がくっきりと見える。非常に美しい。

南アルプス方向の展望も鮮やかだ。

カヤトの原の向こうに乾徳山の山頂。尖った岩が突き出しているのがわかる。

月見岩のわきを通り、道標に従って登山道を進む。

まだ8:00前だが強い日差しが照りつけてくる。カヤトの原のなかの道を進む。このあたりで、その一で触れた道満尾根からのコースと合流する。カヤトが尽きると、再び樹林に入る。

乾徳山に登る その三につづく)

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